成長の糧:ストレスをプレッシャーに

ストレスとプレッシャーは違う

ストレスとプレッシャーの違い。重要なことには、大小さまざまなストレス・プレッシャーがもれなくついてくる。「仕事」はその代表例だろう。

そのストレスとプレッシャーをどう捌けるかが結構重要だったりする。ストレスやプレッシャーとうまく付き合えない人は、その人の能力ややる気にかかわらず、心身ともに消耗してしまったり、大事なプロジェクトを妥協したり、場合によっては投げ出したりしてしまう。

違いと上手な付き合い方

ストレスやプレッシャーとの上手な付き合い方とはなんだろうか。思うに、まずは、ストレスとプレッシャーをきちんと区別することが大事では無いだろうか。ストレスとは、「何をどうしていいかわからないが、ただ苦しい」状況から生じるもの。解決への道筋が見えない、頼るべき人もない、そもそも対象に対するコントロールも持たない、といった状況。「途方も無い」状況。他方で、プレッシャーは、解決への道筋は見えている、コントロールは自らにある、やること・やるべきことは見えているが、その実現のハードルが高いという状況から、「できるだろうか」「できなかったらどうしよう」という形で感じるもの。この両者の違いを理解し、今自分が直面しているのがストレスなのかプレッシャーなのかを把握できれば話は早い。

ストレスは、まず道筋を把握してプレッシャーに

仮にそれがストレスなのであれば、解決に向けた道筋を整理することだ。上司の指示をきちんと正すことも一つかもしれない、第三者から客観的に問題の所在を特定してもらうのも一つかもしれない。そうして、「何をすべきか」が把握できれば、ストレスはプレッシャーに変わる。プレッシャーになってしまえば、やることははっきりしている。あとは、自分の能力やキャパシティでできることとできないことから見て、できることとできないことを分けて、できないことは、外部のソースを頼る。

上司としてのアプローチ

これは、周りの問題でもある。部下にミッションを与えて、「頑張れ」という檄だけ飛ばすのは、部下がストレス段階(何をすべきか見えていない)にいる場合は、何の解決にも支援にもなっていない。その段階では、「何をやるべきかわかっているか?」という問いかけが必要だ。部下がプレッシャー段階(何をすべきかはわかっているが、実現へのハードルがある)に直面しているのであれば、「どういう段取りで考えている?」「いつまでに何をやろうとしている?」「誰に何を頼もうと思っている?」という問いかけが必要だ。上のような問いを自ら立てて、進めていけるような部下であれば、定期的に状況を把握し、温度管理だけしておけば良い。これは、部下のためというより、責任者である自分として把握しておくべきという意味で、である。

ストレスをプレッシャーに変え、モチベーションに

このように、ストレスとプレッシャーを区別し、その段階に応じて対処することが、「資源」たる気力・体力をすり減らず、成果を上げていくことにつながる。また、プレッシャーに対して、きちんと対処できるようになれば、プレッシャーは、重要なミッションに主体的かつ能動的に取組んでいることを実感させてくれるものであり、自らのモチベーションを高める、気力・体力に対するサプリメントと考えてもいいだろう。